YEEZY GAP ENGINEERED BY BALENCIAGA

YEEZY GAP ENGINEERED BY BALENCIAGA

 

    YEEZY GAP Engineered By BALENCIAGA

         YeとGapの関係性を語る上で外すことのできないStyle.comとのインタビューは2015年、YEEZY SEASON1の発表直後に収録され、当時のKanye Westにファッションクリエイターとしての可能性への余韻を残しました。

         “One of my dreams is to be the head creative director of the Gap. I’d like to be the Steve Jobs of Gap. (もし夢が実現できるなら俺はGapのクリエイティブディレクター、Steve Jobs (Apple)になりたいんだ)”

         LOUIS VUITTONとのコラボレーションや、先のDemna GvasaliaによるDONDAリリースパーティーのように音楽とファッションを融合させた、Maison Martin MargielaによるYeezus Tourのクリエイティブディレクション。音楽というジャンルに囚われないクリエイターとしてのKanye Westが注目され始めたタイミングです。

         “I’m talking about full Hedi Slimane creative control of the Gap is what I would like to do. (Hedi SlimaneがSAINT LAURENTでしているレベルのクリエイティブディレクションができるのなら)”

         当時VETEMENTSを立ち上げエクストリームなシルエットを打ち出していたDemna Gvasaliaに惚れ込んだKanyeは、彼自身のセカンドランウェイであるYEEZY SEASON1への参加を打診、Virgil Abloh (Off-White)、 Jerry Lorenzo (Fear of God)、オオスミタケシ (PHENOMENON)らを筆頭とするドリームチームを結成し、約7年に渡り、美学を共有する盟友をしての関係性を築いてきました。ウィメンズコレクションしか展開されていなかった当時、メタル調のロゴが入ったオーバーサイズパーカーを着こなすKanyeはストリートシーンのニュースタンダードを設定したといっても過言ではないでしょう。

         そして2020年、冒頭のインタビューから約5年後にYeとGapは10年にわたるパートナーシップの計画を発表。ビンテージのRussell Athleticsを思わせるクロップドでアームの太い印象的なシルエットのパーカーは瞬く間に完売し、YeとGapのコラボレーションは商業的な大成功を収めました。そしてYeはこの実験的コレクションの第二フェーズの最初のコラボレーターとしてDemna Gvasaliaを招聘し、BALENCIAGAという巨大なファッションハウスまでもを動かした異例のコラボレーションを展開したのです。

         コレクションはDemnaがDONDAで提案したゴシックで無機質なカラーパレットを中心に据えた、非常に高度な技術と繊細さが求められるクチュールらしいシルエットやギミックを全面に打ち出し、最高のデザインをより多くの人に届けることを使命とするYeが予てから主張していた"一般的な衣料品とラグジュアリーの壁"と固定概念を破壊しようと試みたのです。

         イタリアのモトウェアカンパニー: Gialiのアイコニックで機能的なデザインからサンプリングされたパデッドデニムのセットアップからは、YEEZYから引き継がれたビンテージへのリスペクトを垣間見ることができる他、ホームレスへの侮辱ではと賛否両論を巻き起こしたパファージャケットなど、実験的デザインから90年代Gapのようなグランジデニムまで様々な角度からのアプローチを行っています。

         YEEZY GAP Engineered by BALENCIAGAはYeとDemnaが作り出したストリートカルチャーの終着駅であり、世界の常識を覆した歴史なのです。

    “And the Holy Spirit descended upon him in bodily form, as a dove, and a voice came from heaven - Luke 3:22 (イエスは聖霊が鳩のような形をして自分の上に下られるのをご覧になった - ルカによる福音書 3:22)”

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